業務効率化とは、そのまま業務を効率的に行うこと。
その業務効率化のプロセスの中に「業務改善」が挙げられ、単純に業務の中の様々なムリ・ムダ・ムラをなくして、円滑に業務が進められるように改善することを意味しています。でも、業務改善するために実際に何を改善するのか?どうやって行うのか?といった基本的なことが分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、業務効率化に伴う「業務改善」の基本的な進め方など、簡単に解説いたします。
目次
1、業務効率化に伴う「業務改善」とは?
業務改善という言葉は、業務効率化とセットで聴くことが多いですよね。
業務効率化の過程で必要になるのが業務改善であり、業務の「ムリ、ムダ、ムラ」を排除すること。
ひと口に業務改善といっても、業務に関わる全ての人、物、コスト、情報といったトータルな改善を指し、広い意味での問題改善といえます。
一般的に、品質(Quality)、費用・経費(Cost)、時間の効率化(Delivery)を合わせて「QCD」。この3つの要素に着目することから品質改善、プロセス改善とも呼ばれています。
基本的に、3つの要素の内1つを向上させるとき、他の2つの要素は無視するのではなく、一つの要素を向上されることで3つの要素すべてを向上させるような考え方を持っておくことが大切。
例えば、品質を向上しようとすればコストと時間がかかると普通は考えがちです。しかし、長期的に考えて一つ一つのプロセスを関連付ければ、品質が向上すればコストが削減でき、時間の効率化に繋がることが分かるようになります。
2、業務改善の基本的な進め方
では、実際に業務改善はどのように進めれば良いのか?
何となく面倒で難しそうに感じてしまいますが、ここでは基本的な業務改善の進め方を説明いたします。
➀目的および目標を明確にする
まず、なぜ業務改善を行う必要があるのか目的を明確にして、さらに業務改善を行う上での目標を決めて、どう取り組んでいくのかを明確にしておく必要があります。
➁現状の把握・分析(問題の洗い出し)
次に現在どのような業務を社内で行っているのか、誰が担当して期限がいつまでなのか、といった業務全体の現状を把握。そこで、現状が把握できたら分析を行い、「どこが問題なのか」、「どんな問題なのか」などを洗い出して、その問題の原因は何か突き詰めて考えていきましょう。
➂改善計画の立案
現状の把握と分析で洗い出した問題の改善計画を立案していきます。様々な改善策の中から、有効性および実用性を検討し、改善のために導入する改善対策を決定していきます。
問題となる業務は廃止するのか?別の実用的なものに交換するのか?など、具体的に検討して改善計画の立案を行っていく必要があります。また、実施する期間も設定しておくと、的確な成果の確認が行えますよ。
➃改善対策の導入
改善対策が決定したら、実際に対象の部署や担当者と協力しながら対策案を導入していきます。その際、改善策の実施中は定期的にチェックし、改善案の意図に沿っているか、いつまでにどんな成果が出せばよいのかなど、計画と実施状況を比較しながら、確実な実施に繋げていくようにしましょう。
➄評価とフォローアップ
改善実施後、あらかじめ設定しておいた期間を経過した時点で「的確に実施されているか?」「問題が改善されたのか?」といった、定着度チェックおよび評価を行い、変更すべき業務プロセスがあれば再度見直しの検討を実施していきます。
以上が一般的な流れになり簡単にまとめれば、
改善する目的とともに目標を決めて、現状を把握するのと同時に問題点の分析を行い、その分析結果に沿って改善対策を立案。改善対策が立案できたら実際に導入し、定期的にチェックし確実に改善対策を実施していきます。
設定しておいた期間を過ぎたら、改善対策の実施状況を評価し、変更すべき業務プロセスがあればファローアップし、継続的な改善を続けていきます。というように、一連の流れに沿って業務の「ムリ、ムダ、ムラ」を排除できれば、業務効率化へと繋がっていくのです。
3、まとめ
業務効率化の過程で必要になるのが業務改善であり、業務の「ムリ、ムダ、ムラ」を排除することです。
品質(Quality)、費用・経費(Cost)、時間の効率化(Delivery)の「QCD」、この3つの要素に着目してトータル的な改善対策を行っていく必要加があります。
業務改善は、何となく難しいイメージはありますが、基本的に5つのステップで的確に対策を施し、最終的に業務の「ムリ、ムダ、ムラ」が排除できれば、結果として業務効率化に繋げていくことができます。
その際、結果を急がず、長期的な計画を立案して質の良い改善対策を実施することが大切です。